神戸いずみの会 公式ブログ

「神戸いずみの会」は、1982年から続く患者会です。

2008年12月例会


 12月16日、今年最後の例会は、コートがいらないほど暖かく穏やかな晴天でした。新しい方々を5名もお迎えし、後半はフルートと二胡とバイオリンによるミニコンサートを楽しみました。

・(Aさん 女性 新規)私は平成元年に、胃がんで胃の全摘出手術を受けました。進行がんで、3期だとのこと。術後の後遺症として、ダンピング症候群に、ずっと悩まされています。私の場合は、胃と共に脾臓膵臓も切除しているので、その関係で、胆汁が逆流してくるのです。今もその症状は続いていて、お腹が空くと、腸の中に充満してくる感じです。1日何回にも分けて食べています。こんなに辛いなら、あの時に死んでおけばよかったと思ったこともあります。→(城谷先生)詳しいことは分かりませんが、胆汁が出てくる胆管を人工的につないでおられて、括約筋による調整ができないために起こるのでしょう。最近のお薬や、漢方薬でよいものもあるので、いろいろと方法はあると思いますよ。
(Bさん 男性 新規)平成9年に腎臓がんを患い、手術を受けました。原因は、仕事によるストレスだと思います。発見した時はレベル1。5年の生存率が50パーセント以下だと言われました。2年後、肺に転移しました。腎臓がんの場合、抗がん剤はないとのことで、インターフェロンを今現在も週に2回、自己注射しています。民間療法や様々な薬を試していることで成果があり、現状を維持できているのではと思っています。それにしても、治療には資金がかかりますね。特に腎臓がんは数が多くないので、薬の種類が少なく、値段も高いのです。それと、最近身内でがんになる人が何人もいて、つくづく多いと思います。
(Cさん 男性 新規)病名は胃がんで、進行性、ステージ3と言われています。8月に下血があって発病が分かり、手術より先に抗がん剤をした方がよいとのことで、今治療中です。今はいろんな本を読んだりして研究しています。フコダインを試しましたが、副作用もなく、今のところ体調もいいです。何を見ても一番の共通点は、食事ですね。基本はゲルソン療法だと思います。厳密に実行するのは難しいので、塩・砂糖・油もの・動物性たんぱく質を控え、野菜中心という食生活を心がけています。がんに抵抗する自己免疫力・治癒力を高めるというのが基本なんですね。ところが病院では、体力が弱っていてもおかましなしで、抗がん剤ばかり次々に進めていくという医者が多く、疑問を感じます。代替医療や食事療法の話など、ばかばかしいと取り合ってもらえません。私は、がんは全身病だと思いますし、進行がんや転移がんでも、治る可能性があるというのは、心の支えになります。ネットでいずみの会のことを知り、一人であれこれ考えていると気がめいるので、こういう場で話せたらと思って来ました。
(Dさん 女性)今年の1月に、主人を甲状腺がんで亡くしました。5月頃、ノイローゼになりそうになった時に、ネットでいずみの会を知りました。しばらく来ていましたが、10月くらいに風邪をこじらせてしまってしばらく来られませんでした。主人のことは、私自身のターニングポイントとしてとらえ、夫にしてあげられなかったことを、今後自分が生きる糧にできればと思っています。来年早々一周忌を済ませたら、プラスの方向に行動して行きたいと思っています。
(Eさん 女性 新規)2007年悪性黒色腫(皮膚がんの一つ、メラノーマ)の手術をしました。エステの光脱毛の光が、ほくろに当たり、悪性に変化したのです。大学病院で、皮膚を取り除き自分の体の中から移植する手術を受けました。初期の初期だったので、抗がん剤もせず、様子を見ている状態です。それ以降、何か行動をしたいと思い、ブログを綴って皮膚がんの方のサイトとリンクしたり、子宮頸がんのNPOの活動に参加したり、緩和ケア病棟のある病院でボランティアをしたりしています。アロマテラピーが本職なので、どうすればアロマで役に立てるか、模索中です。自費出版ですが、本も書くつもりです。

〜サロンコンサート〜


まずオープニングは、Tさんの二胡。3年ほど前に、旅行で訪れたホテルで聞いた二胡に感動したのがきっかけだそうで、月に2回のレッスンを受けながら、次々とレパートリーを増やしておられます。「竹田の子守唄」「もみじ」「琵琶湖周航の歌」「見上げてごらん」などなど、CD演奏をバックにのびのびと演奏して下さいました。

 次はいよいよフルート。歯科医師をなさっている酒井先生は、音楽療法として特別に来て下さいました。フルートの構造や音を出すことの難しさ、曲の紹介では作曲家の素顔や時代背景など、ユーモアある楽しい語りを入れながら、「あかとんぼ」など、日本の美しいメロディーからはじまり、本格的にモーツアルトの曲まで、優雅に演奏して下さいました。

最後は、Tさんのバイオリンです。1曲目は、酒井先生との合奏で、モーツアルトの「アヴエ・ヴエルム・コルプス」。そしてエルガーの「愛のあいさつ」。伴奏がなく音がとりにくい中でしたが、バイオリンの澄んだ音色をたっぷりと響かせてくださいました。

ひととき、よい時間を過ごすことができました。演奏して下さったみなさま、ありがとうございました。

※今月のお花...ホトケノザ(仏の座 シソ科) 別名タビラコ(田平子)。道端や畑、田んぼのあぜ道など、どこにでも見られる。葉を仏様の座布団(蓮座)に見立ててこの名がついた。春の七草ホトケノザはキク科のコオニタビラコ(小鬼田平子)