神戸いずみの会 公式ブログ

「神戸いずみの会」は、1982年から続く患者会です。

2009年11月例会

testizumi2009-11-24


 11月24日は、曇りですが暖かく過ごしやすい日になりました。大阪から久しぶりの方が来て下さり、笑い声の多い会になりました。

テーマ:「気持ちをアップさせる方法を知りたい」とのお問い合わせがありました。どんな工夫をされていますか?
・(Aさん 男性)私は、城谷先生のグループ療法に何度も参加しています。もちろん気持ちの問題ですから、即病状に反映するわけではないですが、とても役に立っています。先週の受診時に、主治医からも「ずいぶん変わられましたね」と言われたほどです。ある程度は時間も必要ですけれど、心理的サポートはとても有効だと思います。
・(Bさん 女性)私は乳がんの手術をしてから30年近くなりますが、振り返ってみると、不安だった頃に、在宅のお年寄りのためのボランティア活動を始めたことがとてもよかったと思います。私の病気を見つけて下さった河野博臣先生に、「一度死ぬことを考えた人だから、死ぬ人の気持ちが分かるだろう」と薦められたのがきっかけです。15年続ける中で、いつの間にか恐れながらも病気のことを忘れて打ち込んでいました。「こんな自分でもできる」ということを実感し感謝しながら、活動を通して癒されたのだと思います。
・(Cさん)気持ちを上向きにする方法が知りたいとおっしゃっている方、40歳代だそうですね。私も47歳で、肺がんの手術をしたのが45歳だったから、きっと年が近いですね。私は実はジャニーズが大好きで...。ジャニーズおたくです! 抗がん剤治療をしていた頃は、ジャニーズを聞きながら乗り切りました。メンバーは息子くらいの年齢なんですけれど、気分転換のために雑誌とか買って読むようになって、ジャニーズジュニアの男の子たちがそれぞれ活躍し、成長していく過程を見守るのが楽しいんです。人数が多いから、出演番組をチェックするだけでも時間がかかり、気持ちもまぎれて楽しめるし、おすすめです。他には、今年になってから、近所のコーラスサークルに入って、月に2度、童謡などを歌っています。外科の先生から、「歌ったり、大きな声を出すといいですよ」と言われたので、これが手軽かなと思って。ただ年配の方が多いので、知らない歌なんかも多いですね。
・(Aさん 男性)落語に行ってきました。笑うことが免疫力を高めると聞いたので。桂文珍の独演会でしたが、地元ネタなど親近感を持ちました。面白かったですよ。
・(Dさん 女性)友だちが、「ラフティーヨガ」(笑いながら行うヨガ)をやっているんですけれどね。その時は人がやっているのを見て大笑いしていたのに、その反動で、「次の日になったら何を見ても笑えへん..アホらしなった」というのを聞いて、笑ってしまいました!

「近況報告を」
・ (Eさん 男性)2年半ぶりに来ました。15年前に、アルコール依存症になってね。このままじゃ死ぬって言われてお酒やめて、5年後に胃がんになりまして。胃の全摘手術をしたのが11年前、54歳の時ですわ。その1年後に、雑誌か何かで知って、この会に来たんです。その胃の手術の後、8年程して、たまたま人間ドックで初期の大腸がんが見つかって。1回腹切って、えらいめに遭ってますし、今度は野球の王さんと同じ、腹腔手術をすることに決めました。お腹の方は痛くもかゆくもないし、王さん元気にしてはるし、遠足に行くような軽い気持ちで「ほな、行ってくるわ」って入院したんですけど、ところが、その手術が思いの外大変で。普通は1週間か10日程で病院を追い出されるんですが、さあ明日退院という日になって熱が出てきて。手術痕が化膿してましてん。また開腹してね。穴があいて、胃液や腸液がだだもれになってまして。ショック受けましたねえ。またカテーテルに後戻り。なかなか治りませんで。十中八九あきらめてましたけど、なんとか治って逃げるように退院し、その後は割りと順調で、今は嫁はんより、よう食べるようになりました。人間は、食べて出すのが基本ですなあ。あと、子どもらの仕事が忙しいんで、孫を預かってます。大変ですけれどね、ちょっとでも若い子の役に立てることが、ある意味生きがいですね。
・ (Dさん )先月は二胡の発表会で休みました。病気とは関係ないですけれど、ちょっと聞いて下さい!私のところ、今夫が単身赴任なので、母屋に両親が2人で住んでいますが、離れは私一人なんです。毎晩二胡の練習するのが日課で、ある日、いつものように練習してたら、なにかカタっと小さな音がしたような気が..。でもまあ、気にせず続けて、もう11時もまわったしお風呂入って寝ようと思って寝室に行ったら...。何かが視野にはいったんですよ。生物的なものの気配が。恐る恐る目を向けると、なんとそれが、2メートル以上もあるごっつい青大将だったんです! ああいう時って、「ギャー」じゃなくて「ひーっ!」しか出ないもんですねぇ。大慌てで内線で両親を呼んで。すぐに飛んできてくれたその2人の姿を見て、思わず笑ってしまいました。2人とも寝巻きのまま目をしょぼしょぼさせて、前のおじいちゃんは大きな箒、後ろのおばあちゃんは、熊手をかついでいたんです。なんだか、結納の時の年寄りみたいで...。とにかく3人で手分けして玄関までの道を作り、おじいちゃんの「追い出すぞ〜」を合図に、ぎゃーぎゃー言いながら追い立ててなんとかうまく出て行ってもらいました。ほっとしました..。後で思ったら、大きな蛇でよかったなあって。大きいから動きがすごくゆっくりで、見失うことがなかったでしょう。でもね、ああやって普段見ない生き物を見ると、誰かが会いに来てくれたんかなって、ふと思ってしまうんですよ。今、喪中のはがきが届く季節でしょう。鳥でも、珍しい鳥がすぐ近くにとまっていたりすると、あ、あの人かな? とかね。蛇にはびっくりしたけれど、ただ静かに来て静かに帰っただけ。迷子になっていただけなんですよね。落ち着いてから考えてみると、何かしみじみとしました。
・(Fさん 女性)先月も言いましたが、口腔がんのあとの後遺症でずーっと悩まされています。手術していない部分の歯の治療を、主治医のいる病院でお願いしたのが大失敗でした。体重が2キロも減ってしまいました。何度も何度も通わされて、若い医者が入れ代わり立ち代り歯を削ってしまって。でも主治医の立場が悪くなるかと思って、やっぱりなかなか本音が言えないのです。見放されたら困りますから。→(下荒神先生)歯のことでノイローゼになる人って、意外に多いんですよ。もう「どうでもいいわ」って思ってしまった方がいいです。そして、調子が悪いのであれば、気兼ねせず正直に言われた方がよいと思います。私がその医者の立場だったら、言ってもらった方がありがたいと思います。

※今月の一首...喜多敏子さん 作品 「これ以上紅くなれぬと言いたげにわが目の高さの楓がゆれる」