神戸いずみの会 公式ブログ

「神戸いずみの会」は、1982年から続く患者会です。

2009年12月例会

22日、2009年最後の例会は、前日までの寒波が緩み、日差しが温かい穏やかなお天気に恵まれました。富山から近況報告とともにおいしいお菓子が届き、新しい方を囲んで話が弾みました。
・ (Aさん 女性 新規)はじめまして。私は今まで病気一つしたことがなく、30年間毎年欠かさず受けている人間ドックで、今年の11月初旬に初めて異常が見つかりました。詳しい検査の結果、特殊なタイプの胃がんだとの告知を受けました。ショックでショックで、未だに夢の世界にいる気分です。来年早々に入院する予定です。まず先に、腹腔鏡の手術により、他の臓器に転移がないかを調べ、転移がなければ開腹手術を、あれば先に抗がん剤をしてから手術をすると言われています。いきなり開腹しても、転移があれば何もできないからだそうですが、でもどちらにするかは自らが決断するように言われ、とても迷いました。もしも手術前に抗がん剤をすることになった時、体力が落ちてしまわないかなど、心配です。
・ (Bさん 男性)私は、大腸がんの再発の治療で、今抗がん剤を受けています。適応する薬を、1次、2次、3次と段階を追って使い、今はまた最初の抗がん剤を再度試しています。抗がん剤は、使えるかどうか、効くかどうか、副作用がどのくらいか、人によってまったく違うのが特長です。効かない人がいる一方、まれに完治する人もいるそうです。私も副作用はいろいろと経験していますが、ドクターが効果と副作用を比べながら量などを調整してくれます。私はやってよかったと思っています。
・ (Cさん 女性)私は悪性リンパ腫で血液のがんですから、もともと手術はできず、化学療法に頼るしかありませんでした。入院していた間、私もまさに最初から最後までずーっと夢のようでした。告知された時、すでに全身に広がっていて、4期と言われました。いろんな抗がん剤治療をやりましたが、きつい時は、心不全を起こすほどだったんです。最終的には、姉からの移植手術が効いたのですが。1度はとことん落ち込むと思いますよ。でも辛いのは自分だけじゃないと思うことで、乗り越えました。
・ 私が手術した、30年近くも前だと、先生は何も説明してくれないどころか、病名すら教えてくれないのが普通で、とても不安でした。それに比べると、今は先生からいろいろ説明があることだけでも、よいと思いますよ。
・ (Eさん 女性)私も1年半前に、抗がん剤治療を受けました。ただただ、脱毛しようが味覚がなくなろうが、お医者様を信じるだけ、という状態でした。今は本当に良くなっています。最近、夫を支えなくてはいけない状況になり、私が病気をしている場合じゃないと思うようになってから、急に力がわいてきました。私、嫌なことは忘れることにしています。元々、いいことだけしか覚えていないという、いい性格なんです!自分で自分を褒めているんですよ。それに、考えてみると私って今まで5回くらい手術しているんです。でも元気になれるのは、生命力が強いんでしょうね。Aさんは手術のご経験がないそうですが、あまり心配しないで。私は、とにかく再発しない間、今できることをしておこうというつもりになっています。
(Gさん 女性)肺がんの3期で、2年前に手術しました。その頃は泣いてばかりで、Aさんのように自分の病状を人にきちんと説明することなんて、とてもできませんでした。私も年明けすぐ、1月4日に入院して8日に手術をうけたのですが、親戚にお医者さんがいて、「お正月に手術するお医者さんってどんな気持ち?」って聞いたら、「新年で張り切っているから、大丈夫!」と言われ、とても心強く思いました。術後に抗がん剤治療を受けましたが、担当の先生が「がんも副作用も容赦しません。副作用は自己申告です。だまっていても察してあげないから、どんなに小さいことでも言って下さい」とおっしゃって、小さなこともすべて報告して副作用を軽くする薬も出してもらえたから、抗がん剤が辛いというイメージはないです。私はやってよかったと思っています。
(Bさん)久しぶりに来たので、報告させてください。この間に、ずいぶん状況が変わりました。今まで、痛みは抗がん剤によるものばかりで、日が経てば治まっていたのですが、最近腰痛など、がんによる痛みが出ています。痛み止めを処方してもらい、やっとコントロールできるようになり、それは何とかなっています。先月の終わり頃、主治医に「余命ってあと1年ないですか?」と尋ねたら「1年は厳しいですね」とはっきり言われ、覚悟はしていたものの、ものすごいショックでした。でもまあまあ体力はあるし、もしも転移している片方の肺を手術で取ることができたら、希望があるのでは?と思ったのですが、「やってできないことはないが、希望の可能性は10パーセント以下だろう。勧められない」と言われました。けれども、10パーセントでも可能性があるならば試したいと思う気持ちもあって。またセカンドオピニオンにも聞いてみようかと思っているところです。