神戸いずみの会 公式ブログ

「神戸いずみの会」は、1982年から続く患者会です。

2013年5月例会

5月28日火曜日、午後から雨という天気予報の通り、雲に覆われた空から、ポツリポツリ。夕方には本降りになりました。新しく来られた方を歓迎し、囲みながら、体験談を中心に会話がはずみました。

・(Aさん 男性 新規)今年の初めに、喉の痛みをきっかけに耳鼻科に行き、内視鏡で鼻の奥に腫瘍があることが分かりました。詳しい検査の結果、悪性リンパ腫の中でも、かなり珍しいNK細胞がんであると言われ、入院して抗がん剤放射線治療をしました。現在、退院して仕事も休んでいるのですが、どう生活したらいいのか分からないのです。入院中は、いろいろな人たちと常に話ができたので、まだよかったのです。でも家にいると、ついよくない方向に考えてしまい、不安になるのです。そうなると、体のあちこちに不具合も出てきて。治療の後遺症で、まだ味覚障害があります。少しずつ快復はしているのですけれど。精神的にぺちゃんこになりかかっているので、他の人がどういう風に考え、過ごしておられるのかが知りたくて、ここに来ました。体調的には、自覚症状はほとんどなく、抗がん剤の副作用もそれほどきつくはありませんでした。
・(Bさん 女性)私もリンパ腺腫で、発症してから、15,6年です。何回か再発しましたが、最後に治療してからは、1年経ちました。私も放射線治療の後、食べられなくなり、味がなく粘土を食べているような感じで、味覚障害が出ました。食感とか、食欲はあるのに。でも味覚は戻りましたよ。→(Aさん)そうなんです。放射線をした直後は、やけどで飲み込めない状態で、その後、舌の上にビニールをかぶせられているような感覚というか。→(Bさん)大丈夫、戻りますよ。私は半年か7ヶ月くらいで、100パーセント戻りましたから。その頃、足の裏の感覚もおかしくなって、新聞紙の上をあるいているような感じでした。それももちろん治りました。今、私がしていることといえば、規則正しい生活と、運動です。3ヶ月ごとに検診してもらっていますが、まあ再発したら、再発した時..と思っています。今も、しんどい時はありますけれどね。
・(Cさん 女性)私も肺がんで手術をしたので、Aさんのお気持ち、よくわかります。病院にいるときはしゃべる人がいてよかったのですが、退院して家で一人になると不安になって。野原にひとりぼっちいるような感じで悲しくて、涙が止まらない時期もありました。いろんなことを手当たり次第やってみて、その中で続いたのが残って習慣になっています。私も放射線を当てたときは、喉に食べ物が通らなくなり、回復は少しずつでした。今は、次の検査を目標に、「今日一日暮らせたら」という気持ちです。
・(Dさん 女性)30年前、乳がんを発症しました。お気持ちは、よく分かりますよ。いい方向に考えが向かず、がんの本とか、生と死を考える本ばかりに手が伸びてしまう。でも「手術で体はいびつになってしまったけれど、そのかわりに命をもらったのだから、生きなくちゃ」と思って。この会の生みの親である、河野博臣先生にここを教えていただき、30何年も通っています。この会が、命の恩人です。だんだんと気持ちが癒され、希望に向かいました。Aさん、しんどいでしょうが、もっと壮絶なお話もたくさんあります。いつか振り返って、「ああそういえば、そうだったなあ」と思える時が必ずあります。みなさんに元気をもらいながら、どうぞここで、ご自分のことを発散して下さい。