神戸いずみの会 公式ブログ

「神戸いずみの会」は、1982年から続く患者会です。

2018年10月例会

雨予報の10月23日火曜日でしたが、傘を開かなくてもよい程度で助かりました。今月は6名が集まり、久しぶりに元気なお顔を見せて下さったAさんのお話に共感する声で盛り上がりました。

・(Aさん 女性)お久しぶりです。あれから本当にいろいろありました。がんが100%治ることはないとは思っていたけれど、ここまで強いとは。主治医から「放射線はできません。抗がん剤しかありません。」と言われ、抗がん剤には耐えられないから断るつもりでした。でも改めて主治医の話を聞いているときに突然「生きたい。嫌なことでもしよう。抗がん剤を受けよう。」という気持ちになりました。家族と再度よく考えて決めるように、と言われ、一週間後、抗がん剤治療のため入院するつもりで病院に行くと、先生がいきなり「効くかどうかは分からないけれど、他の医療機関放射線を受けてみますか」とおっしゃって、びっくりしました。ピンポイントで済む治療ですから、思いがけないご提案を喜んで受けました。そもそも、なぜ再々発してしまったのかという疑問は持ったままでしたが...。酷暑の中、日帰りで二十日間通いました。病院の雰囲気がとても静かで落ち着いていて、担当してくれた先生は今まできちんと知らされていなかった病名をはじめ、とても丁寧で分かりやすく病状を説明してくださり、居心地良く治療ができました。そして無事に予定通りすべて終了し、担当の先生からは「影が少し小さくなっていますよ」と言われ、効果があったのだとうれしくなりました。が、久し振りに主治医の元に戻ると、「腫瘍マーカーは下がっていない」と言われ、混乱しました。私の主治医は、詳しい説明を求めても、いつもちゃんとした返事がないんです。検査の結果も、「悪かった」としかいってくれません。主治医と話をした後は必ず不安が大きくなります。とにかく病気の自覚症状がないから、悪いと言われても実感できなくて戸惑うんです。でもまぁ、その主治医が無理とあきらめていた放射線の可能性を探して紹介して下さったのですから、ありがたいことなのですが。そういうわけで、放射線の治療中はよかったのですが、今また不安定になっています。生かされていることに感謝しながら、でも生きるのって大変だな...とも思います。毎日、感謝しかないと、心がけています。
・(Bさん 女性)私は、5年で3回も手術したでしょう。私もまったく自覚症状がないのに、「また手術をします」と言われたときには、「先生、取り忘れたんちゃう?」って思いましたよ。悲しかったけれど、よく耐えたなぁと。人間って、あかんとおもっても、生きるんだなって思います。
・(Cさん 女性)先週バスツアーで、京都の美山荘にいってきました。お料理は評判の通り、普通の料亭にはない独特なものばかりでした。油はそれほど使わず、肉料理もないのに、精進料理ほど地味ではなく、摘み草や川魚などを食材にしたとても珍しい料理ばかりで美味しかったです。お天気もよかったです。ただ、道中が長かったのは、ちょっと大変でしたね。山の中をひたすらバスで走っていましたから。道の都合で遠回りしたこともあったようですが。バスの中での飲み放題、食べ放題、行き届いたサービスは嬉しかったですけれど。ということで、貴重な体験をしました。
・(Cさん 女性)主人の一周忌に仲間に集まってもらい、飲み会を計画しています。あまり多くなりすぎないように人数を絞って、夫が好きだったわいわいとした雰囲気で楽しめるようにしたいんです。声をかけた人は、みなさん来てくれるようで。その時に、夫が描いていた「大人のぬり絵」が、あまりに上手なので、これをカラーコピーしてみなさんに渡そうかと思っています。私の宝物です。→(Bさん)思い出話がたくさんでると思いますよ。→(Eさん 女性)みんなの心の中に生きていたら、その人は生きているっていいますものね。それだけの人が集まって下さるということは、ご主人は生きているってことでしょう。楽しんでくださいね。→(Cさん)一周忌を前に、よくまわりから「どう? 元気になった? 落ち着いた?」って聞かれるですが、どうも答えに困ってしまうんです。まあ元気になったとは思うけれど、悲しみは薄れることはありません。はじめは、とにかく何をしていても涙が途切れず、それが本当に苦しくて、そこから逃れるために、ずいぶん努力したんです。前向きに生きていなくちゃいけないんだ...と。生きて行くって大変なことなのだと、つくづく思いました。決して「いい経験をした」とは言えないけれど、何かに気づくことができたのは事実です。そういう状況なので、気楽に「元気になった。落ち着いたよ」と答えるのには抵抗があるんです。これからはこの経験や体験を生かして、何かできればいいかな...と思って動いています。