神戸いずみの会 公式ブログ

「神戸いずみの会」は、1982年から続く患者会です。

2007年12月例会

2007年最後は、例年通り3週目の18日に行いました。青空が見えるよい天気になりましたが、さすがに寒くてストーブに火を入れ、温かい飲み物をいただきながら、1年を振り返りました。

・ (Aさん 女性)前にお話ししたように、自分で好きなように生きようと気付いてから心がふっ切れて自由になったんですが、その分だらだらした生活になってしまって。それでまた落ち込んで、やっぱり少しは外へ出て何かしなければとか、欝っぽくなっている時に、娘が「こんな詩があったよ」って教えてくれたんです。とてもいい詩ですので、今日は皆さんにも是非読んでいただきたいと思います。晴佐久昌英というカトリックの神父さんの書かれた詩「病気になったら」です。http://www.hikoboshi.com/eba/inori/inori152HarusakuMasahide.htm
(仙台いたみのクリニック さんのHP に掲載されています)

・ (Bさん 男性)今日は先週展覧会に出していた絵を持ってきました。1枚は僕が描いた女房の肖像画。もう1枚「日の光の中で」は、女房の未完成の作品を僕が仕上げたものです。女房の作った構図では、もっと単純な感じだったのですが、しんどくて途中になっていたので、僕が自分の解釈を入れつつ仕上げました。

・ (Cさん 女性)夫が潰瘍性大腸炎の手術をしました。今は人工肛門ですが、手術をする前よりも、いろいろと食べられるようになってきていています。3か月後の来月の末に、人工肛門を閉じる手術をしますが、最初の手術よりは楽だそうです。自分自身が医者なので、何かと自分で気付いてしまうことが多く、医者が入院するのは性質が悪いなと言っています。→(Dさん 男性)お医者さんが病気になるのは患者の気持ちが分かるようになって、良いことですよ。河野博臣先生もよくおっしゃっていました。ご主人はいいお医者さんになられますよ。
・ (Eさん 女性)今年、夫は自らの親たちを残して他界し、まるで負の遺産のようですが、いろいろ体験するうちに、「両親の世話」という仕事を置いて行ってくれたのだなと思えるようになりました。また田舎での農業も、義母と2人で出来ることを見付けていきたいと思うようになりました。農業の後継は、意外にも息子のうちの一人がやると言い出してくれています。もちろん急にではなく、研修などをきちんと受けてから、少しずつですけれど。故人の遺志を継ぐとか、そういうことではなくて、きっと主人が彼を助けて、戻ってくるようにしてくれたのだと思います。それから、私は来年の1月末から1か月ほど、海外にいる孫の手伝いに行ってきます。こうやって、なるように流れるようになるのだなと思います。
・ (Fさん 女性)前々月の例会でお話しした乳がんの友だちは、2週間ほど入院して手術を受け、退院されたばかりです。帰って来た時も、ともかく私に会えば泣いて泣いて。入院中は、周りはほとんど同じ病気の人たちばかりだったそうです。「生きたい。死にたくない。」という彼女の思いを聞いていて、私も本当にそうだったなあって思いだしました。さっき紹介して下さった詩も共感しました。心が痛みます。それにしても、乳がんの人、最近多いですね。
・ (下荒神先生)今年もお世話になりました。患者さんの数が増えて、負担が大きくなってきました。昼休みに休んでおかないと、夜診が辛くなるので、出られないことも多くてすみませんでした。→(Gさん 女性)今年の2月にご逝去されたNさんの言葉を先日ご遺族にお渡しするためにまとめていたのですが、いずみの会で語られた中の会報に載らなかった部分で、下荒神先生との会話がとても多く、改めてそうだったと思い出しました。特にNさんがお辛い時期、治療をどうするかとか、精神的なこと、そして信仰のことなど、大事なことについていつも下荒神先生のご意見を聞いておられてましたね。本当に心から信頼なさっていたのだなあと思いました。→(Dさん)私も今年、下荒神先生に病気を見つけていただき、迅速に手を打って下さったお陰で命が救われました。どうぞ先生、これからもよろしくお願いします。
・ (Hさん 女性)今年は、いいこともあったのですが、いずみの会としてはNさんと別れたのが大きかったです。4人で1年に2回は旅行していましたから。昨年の春が最後だったのかな。この間は、まだ若い友だちが肝硬変で亡くなったんです。若いのに別れるのは辛いですね。私自身はお陰さまで大した病気もなく過ごせました。
・ (Aさん)今年はMさんもお亡くなりになりました。「会えるから大丈夫」っておっしゃっておられたまま、結局お会いしたのは最初の1度きりなのですけれど、心の交流があったからすごく近く感じて。一期一会ってこのことだなあと思います。「何も出来ない自分が、誰かのためになれるのはうれしい」とおっしゃっていましたね。あの方みたいに、皆に勇気を与えることができる人こそ、きっと天国に行かれるのだと思います。凝縮された出会いで、濃い人間関係を味わわせていただきました。これも、いずみの会に来たからこその出会いだと思い感謝しています。
・(事務局 高出さん)今年もいろいろありましたね。来年もどうぞよろしく!